再び行きたい八ヶ岳山行(観音平~赤岳)1泊2日

赤岳天望荘から横岳方面。

今年の夏は憧れの表銀座縦走路を歩くはずでしたが、山小屋の予約が取れなくて断念。1泊2日で南八ヶ岳を縦走することにしました。

1日目は、観音平から編笠山、権現岳、赤岳。2日目は、横岳、硫黄岳、根石岳、天狗岳を通って唐沢鉱泉に下りる予定です。ですが、結論から言うと1日目に赤岳に登って、そこから真っすぐ下りて帰りました。

竹橋~観音平

23時に東京、竹橋発の夜行バスに乗って観音平に向かいます。

コロナ禍に加えて、天気がよくないということで、八ヶ岳行きのバスは10名未満。1人で2座席使えるゆったり仕様です。

とはいえ、普通の観光バスなので、快適とは言えません。このバスに乗るのも、もう4回目なので、今回はしっかりと準備してきました。アイマスク、耳栓、ネックピローの3種の神器で挑みます。

隣に誰も座っていないということもあって、首都高に乗る前に眠りの中に。途中、パーキングエリアに止まった時にうっすらと起きましたが、再び眠りの中へ。過去4回中、最も快適に移動できました。同じバスに乗っていた方と山小屋で一緒になりましたが、夜行登山バスが初めてだったらしく「一睡もできなかった」と言っていました。

夜行バス三種の神器

観音平に着いたのは、午前3時45分頃。辺りは真っ暗です。降りるのは、私ともう1人。「真っ暗ですねー」などと言葉を交わしますが、お互いヘッドライト点けていて顔がまったく見えません。私は夜明けの4時30分頃まで観音平に留まることにしていましたが、30代くらいの彼は「歩くの遅いので」と言って、真っ暗の森の中に入っていきました。

観音平の標高は約1560m。夜明け前で寒いです。ポロシャツの上にウインドブレーカーを着て、夜明けを待ちます。日光白根山に9月後半、金精峠から登った時は、夜明け前に寒くてダウンジャケット+ウインドブレーカーを着ていましたが、8月中旬の観音平はそこまで寒くありませんでした。

駐車場の奥に石のテーブルセットがあり、そこで夜明けを待ちます。夜空は厚い雲で星は見えません。眼下には、街の灯りが見えます。帰ってから地図を確認するに、多分小渕沢の夜景だったと思います。

観音平~編笠山

駐車場には10台弱の車が止まっていて、車中泊で夜明けを待っている人もいるようです。夜明け近くには2台の車も観音平に入ってきました。

4時30分になり、辺りが明るくなりました。今回初めて使う登山靴の紐を締め直して登山口に向かいます。この登山靴は、2日目の雨が降る下山で大活躍してくれました。

明るくなると登山口は2つあることがわかりました。真っ暗な中、森に入って行った彼は右手の登山口から登って行きましたが、明るくなった看板をよく見た結果、左手かな、と思って登り始めました。

ポストに登山届を入れて、歩き始めます。

足元は笹、背の高い森の中を歩きます。一本道かと思っていましたが、早いうちに2~3回道が分岐していました。電波が入るので、GoogleMapで見るに、左かな、ということで、とりあえず、2回とも左の道を行きました。

夜行バス3点セット、登山靴に加えて、今回初だしアイテム第3弾のトレッキングポールをセットします。胸の辺りまで伸ばして、使うんですが、慣れてなくてどうにも邪魔です。ということで30分ほどで折りたたんでしましました。トレッキングポールも下山の時には活躍してくれました。

頻繁に赤いテープが張ってあり、登山道はわかりやすい部類だと思いますが、ちょっと下を向いて歩いていると、道がない、ということが2、3回ありました。顔をあげて赤いテープを定期的に確認するのが良いです。

雲海(地名)を通り過ぎ、押手川で一息入れます。ここで道が二股に分かれ、右手は編笠山を迂回して青年小屋に行くルートです。こちらの方がコースタイムが40分ほど短いです。

押手川からの登りは結構きつかったです。運動教育を看板に掲げるとある幼稚園では、卒園前に編笠山に登るそうです。事前にその話を見ていたので、ここは楽勝だろうと思ってましたが、幼稚園児恐るべし。普通にしんどい。

急にハイマツがなくなり、大きな岩がごろごろした山頂に辿り着きました。まだこの頃は天気が持っていて、雲の切れ目から富士山、南アルプスも見えました。おにぎりとカロリーメイトを食べて出発します。

編笠山から南アルプス。

編笠山~青年小屋~権現岳

編笠山から青年小屋に降りて行きます。途中、青年小屋から編笠山に登る人が結構いました。押手川から青年小屋、網笠山から観音平に帰る日帰りルートでしょうか。

編笠山からしばらく下ると青年小屋が見えて来ます。松林がなくなり、山頂と同じようなゴロゴロ岩の上の通って降りて行きます。元気があれば楽しい道ですが、青年小屋の奥に見える雲がかかった権現岳の急登を見ると、また登るのか、という気持ちがわいてきます。

青年小屋でトイレを借りて、権現岳に登り始めます。林道を抜けると岩場になり、角度も急になります。下から見上げると、こんなところ登れるのかと思う道も近くにくると結構登れるのも登山あるあるです。

権現小屋は今年休業ということで、誰もいませんでした。権現岳は、赤岳へのルートから往復10分ほど外れてます。平坦な道をしばらく歩き、その道沿いの岩場が権現岳という印象です。権現岳の山頂に登った頃には、辺りは雲に覆われてました。

権現岳

権現岳のピークを見上げたところ。壁のように見えますが、実際は緩やかで、すぐにあがれます。

権現岳~キレット小屋

稜線沿いに歩く穏やかな道です。天気が良ければさぞ気持ちいいんでしょうが、雲が厚くて何にも見えません。

途中、61段の源次郎ハシゴがあり、個人的にここが一番怖かったです。そんなに角度は急じゃないんですが、厚い雲と風の音、周囲に人の気配がまったくない雰囲気が不安を駆り立てます。

キレット小屋~赤岳

キレット小屋も今年は休業です。ここでお昼休憩します。

だいたいコースタイムより早く登ることが多いんですが、この時はほぼコースタイム通り。14時頃から雨が降るということで、雨が振る前に赤岳の山頂に着きたいなと思っていました。

キレット小屋から少し経つと岩場の急登が現れます。ロッククライミングとまではいかないかもしれませんが、手を使わずに登るには急です。そして長い。

岩場を登って行く道は、白いスプレーで目印があります。この日はほとんど人がいなかったので、良かったですが、剝がれている石も多く、落石注意です。混んでいる時に登るときは、ある程度距離を空けて、ヘルメットを被るのが良さそうです。

長くきつい岩場登り。加えて、天気が悪くて気が滅入ります。後ろに1人、下りの人と2人すれ違ったきりでした。天気が良ければ楽しい登りだろうな、と5分に1回くらい思いながら、厚い雲に覆われた前を目指します。

岩肌が終わり、稜線に出ます。途中で鎖場、ハシゴ場も出てきます。ここに出てくるハシゴは下に何もなく、空中に横移動するような感覚があって赤岳で最も怖いと言う人も多いです。個人的には61段ハシゴの方が怖かったです。

ハシゴ場

ハシゴを通り過ぎて振り返ったところ。実際はもっと急だったような...。

さて、このハシゴが終われば、すぐ山頂なのかな、と思っていましたが、ここからも結構長いです。

とにかく、雲が厚くて先が見えません。このピークを超えたら山頂かな?と思って登って見るとピークではなく、まだ上に道が続いている、ということを5~6回繰り返します。雲も厚くなり、風も強くなってきました。ちょっと迷いましたが、ウインドブレーカーを着て進みます。

一向に山頂が見えない状態でひたすら登り続けると、他のルートと合流する看板が登場。そこから少し行ったところで、やっと赤岳山頂に到着しました。雲に包まれ何にも見えませんが、雨が降り出す前に山頂に辿り着いて一安心です。

赤岳山頂には、自分を含めて4人でした。1人は同じルート。他の二人は文三郎道から登ってきたようです。4人でひとしきり写真を撮り合って、赤岳天望荘に向かいます。

赤岳~赤岳天望荘

赤岳山頂のすぐのところに赤岳山頂荘があります。すごい場所に立ってるな、と思いつつ、雨が降りそうな中、下山を急ぎます。

14時を少し回ったところで、パラパラ雨が降り始めました。山頂を超えていて良かったです。

14時20分頃に赤岳天望荘に到着。結局コースタイムから10分ほど早いだけでした。朝、4:30~14:20まで8時間ほど。めちゃめちゃ長く、めちゃめちゃくたびれました。

この日、赤岳天望荘に泊まるのは、私を含めて7名だけ。ガラガラでした。

部屋は2段ベッドの定員4名のところ、泊まるのは2名です。ものすごく広いベッドという訳ではありませんが、大部屋でごろ寝するより、他者との距離も取れます。コロナ予防にしても快適さの面でも十分です。

夕食は17時。ソロ登山は、山小屋に着いてから暇です。Kindleで「折れた竜骨」を読んでました。

赤岳天望荘~美濃戸口

2日目。

朝から雨です。まだ強い雨ではありませんが、この後、どちらかというと天気が悪くなります。

雨が降っていなければ、天狗岳まで行って唐沢鉱泉に行く予定でしたが、まっすぐ帰ることにします。

雨が降ってなければ、通っていた縦走路。中央に見えるのが、二十三夜峰?

地蔵尾根から稜線を降りて行者小屋に向かいます。雨が降っているとはいえ、稜線から降りるのは寂しいものです。

森林限界のところで、トレッキングポールを再び使います。前は胸の辺りまで伸ばしましたが、今度は腰くらいまでの短さで伸ばしました。個人的にはこのくらいの長さが扱いやすくて、下山時に膝の負担も軽い気がします。

1泊2日だし、雨が降ったら下山する気でいたので、ウインドブレーカーに防水スプレーを掛けたものしか持ってきませんでした。安物のレインウェアしかないので、まあ似たようなものかと思ってました。ウインドブレーカーから雨がしみ込んできたので、次はいいレインウェアが欲しいなと思いました。

一方で、ゴアテックスの登山靴の中の足は最後まで乾いたままでした。雨が強くなかったのもあるでしょうが、ゴアテックス万歳。

行者小屋から南沢を通って美濃戸口までのコースタイムは、1時間40分のはずですが、ものすごく時間がかかりました。美濃戸山荘は誰もおらず、休業しているようです。

美濃戸口からバス停までは、車が通れる砂利道なので、折り畳み傘を出して歩きました。

赤岳山荘で入浴してから帰りたかったのですが、11時20分のバスを逃すと次は14時45分までバスがありません。泣く泣く入浴を諦めて、そのまま茅野駅行きのバスに乗りました。

再び行きたい八ヶ岳

今年は、燕岳から槍ヶ岳の表銀座縦走路に行きたかったのですが、山小屋の予約ができずに、妥協した八ヶ岳でした。北アルプスよりも劣るのでは、という先入観がありましたが、とても登りごたえがありました。

惜しむらくは、天気の悪さ。個人的に登山の一番の楽しみは稜線歩きですが、1日目はほぼ登りだけ、2日目は下りだけでした。いつか、赤岳の先の稜線を歩いてみたいです。